今回は既存の民家を解体して新築で石場建てを建てます。
この場所で100年以上ご家族の暮らしを守ってきた家。
外から見るとまだまだ大丈夫そうではありますが、過去の曳家や増築や度重なるリフォーム(基礎のコンクリート化・グラスウールの断熱化・無理な増改築)で、特にその部分の躯体はボロボロで建物は傾き、ここからまた100年もたせる再生は無理でした。
今まで、ここで何代も家族が生まれて育っていかれたと思うと、本当によく頑張ってくれてありがとうという気持ちです。
解体前








この家の解体を見ながら、昔の家はとにかく持続可能な家つくりだと感じる。
土に還らないゴミが少ないのもちろんだが、一言で言うと「永く住み継ぐ」ことができる家づくり。
永く住み継ぐためには、以下の4つが必要。
1.日本の気候風土には物理的に永く持つ構造である「木組み・土壁・石場建て」
2.いつまでも直して使い続けられる「真壁・無垢の素材と職人の手仕事」
3.時代や家族の暮らしに合わせてリフォームできる「日本の軸組の木構造」
4.ここで暮らす家族が家を愛おしく思い、永く住み継ぐために家を大切にする事。
1と2だけでは住み継げない、大事なのは3と4。
これが昔の家が100年たってもなお人の暮らしを守ってくれている理由だと感じます。
解体中






出来れば私も一緒に壊したいですが、民家の解体現場は家づくりの知恵を教えていただく場である。
多雪区域の構造特性、建てられた時の材や仕事、数回行われてきたリフォームの跡。昔の人はあるものをいかに工夫してつかってきたか。一つ一つ観察していると続々と新しい発見があり、自分の引きだしも増えて、楽しいものです。
恥ずかしながら何も知らなかった昔は、これから建てる家はまた100年ここで家族の暮らしを守る家を作ります・・・、のようなことを言っていましたが、、、
今は、この壊している民家に少しでも近づきたいという思いだけです。
解体後







建築の解体後には、土木の解体が待っています。
石場建ての民家を解体すると時は、無理言って解体屋さんに礎石をそのまま残してもらうようにお願いしています。
この礎石を片っ端から一人でひっくり返す時は、とんでもないワクワク状態になります。
今回は曳家されていた建物なので、木杭が出てくることは期待していませんでしたが、栗石やら瓦片や炭が出てきました。使っていた礎石や掘り返した土を見ていると、なんだか昔の家を作っている時の様子を想像してしまい笑いが止まらない時も・・・。
石場建ての土の下は、昔の仕事がそのまま出てきます。木の根や木杭であったり、今では誰からも教えてもらえない事がたくさんあります。
興味がある方は、ぜひ礎石をひっくり返すワクワクを試してみてください。
