恵那の石場建て6 竹小舞

 

現場は、竹小舞が始まりました。

建前から竹小舞掻き、そして荒壁塗と瓦葺き、家の姿がどんどん変化していく期間です。
どれも、その時にしか見れない一瞬の姿です。

竹小舞を抜ける風や陽はとても心地よい。
この景色は構造見学会で体験できますので、ご興味があればぜひお越しください。

 

 

 

 

夏休みという事もあって、建て主さんも子供たちもよく現場に来ています。
現代工法の家作りでは、シートに隠されてあっという間に終わってしまいますが、手仕事で進んでいく伝統工法の家作りは、竹を編んだり土を乾かしながらゆっくり進んでいきます。

夏休みに入ってから、建前して、瓦を葺いて、竹小舞を編んで、土壁を塗れば、夏休みの子供たちにとって最高に贅沢な暇つぶしになります(笑

 

建て主さんにとって、家族で家作りに参加できる事や、家が出来ていく姿を子供に見せられるのは、お金には変えられない最高の時間だと思います。

職人さんにとって、建て主さんと一緒に家作りが出来る時間は、私から見ていて職人さんが一番生き生きとしている瞬間じゃないかなと感じます。

どちらも伝統工法の家作りならではの良い所。
これこそ昔から受け継がれてきた持続可能な暮らしだと思う。

そして、伝統工法の家は、家を作る時から住み継ぐ時まで、ずっと建て主さんの記憶の器になる。
今の古民家がそうであるように、100年でも200年でも愛情深く大事に使い、永く持たせるわけです。

 

現代の家は30~50年ぐらいしか持たないと言われますが、機能性や綺麗な姿が好きなだけで、家への愛情が足りない。だから30〜50年で、捨てれちゃうんじゃないでしょうか。

地震で危ないから壊すというなら、最初から地震に大丈夫なように作れば良い。
汚れて維持費がかかるというなら、最初から味わいが深まる素材で作れば良い。

 

 

 

さて左官は、いつもの吉田左官さん。
この物件も、親子で丁寧に編んで頂いてます。

 

 

吉田さんとは、長いお付き合い。
私が設計させて頂いた石場建ての土壁は、半分以上が吉田さんです。

吉田さんとは、私が何の実績も無く設計も良く分かっていない頃に、私の仕事を快く受けて頂いた事がきっかけで、今までの全ての業種の中で、一番多く一緒に仕事をしている職人さんです。
快くかは、聞いてみないとわかりませんね。ひょっとしたら・・・(笑

設計経験がほぼ無い建築士にとって、職人さんに仕事を受けて頂く事は、建て主さんに仕事をご依頼を頂くの事と同じぐらい難しい事なのです。

当時、土壁の家に憧れていた私には、一緒に付き合ってくれる左官屋さんと繋がれたことは、本当にラッキーなことでした。

 

 

吉田さんとはそれ以降、現場で荒壁を寝かせたいとか、藁ひもで編んで欲しいとか、日曜日にワークショップの講師をしてほしいとか、三和土をやろうとか、中塗りやハンダや大津など色々な仕上げをお願いしたり、漆喰を作ってみようとか、しまいには竹割ワークショップまで一緒にやって頂いたり・・・。とにかく、壮大なわがままをお願いし、受け入れ続けて頂いています。

やった事のない仕事でも、まずは吉田さんと私の小屋で試しにやってみて、練習してから現場にでるというスタイルで、私自身本当に左官の勉強をさせて頂きました。そういえば最初は、ワークショップの練習からやってましたね(笑

というわけで、今の私があるのは、ホント吉田さんのおかげなのです。

 

 

現在、吉田左官さんでは従業員を募集されています。
伝統工法が見直されている現在、伝統的な左官は今後ますます必要とされる職種だと思います。
手に職を付けたい方、職人になりたい方、楽しい家作りをしたい方、ぜひ連絡してみて下さい。

@sakan_yoshida_tazimi/

 

 

 

大工仕事をしていたトシ建築の方々も、一緒に竹小舞の作業中です。
みんなを巻き込んでしまう竹小舞の魅力を、ぜひたくさんの人に知って頂きたいですね。

 

 

親方のトシさん。

 

 

弟子のトムさん。

 

トシ&トム(笑

 

 

それを見て、あそびに来てた建て主さんのお子さんも編み始める・・・。

 

 

 

20年後には、この壁の竹小舞はお父さんが作ったんだぞ。竹小舞っていうのはな、・・・、
なんて会話が聞けることでしょう。

 

 

うんうん、現場は万事予定通り行っています。

 

 

 

では、今週末の見学会では、たくさんの方とお話しできることを楽しみにしています!