【ご案内】3月31日 三和土ワークショップ

2021 どんぐりポット

晩秋、庭のケヤキの紅葉が見ごろになりました。
毎年恒例の田んぼの片付けと冬野菜の種蒔に加えて、今年の秋はどんぐりポットに挑戦しようと思って、夏からこの季節が来るのを楽しみにしていました。

こちらの写真は、どんぐりの竹ポット。
今年の4月に、御岳山で行われた地球守さんのワークショップで頂いたコナラの苗木です。

竹の中に、腐葉土と炭と落ち葉を重ね合わせてコナラの苗を植えました。
この半年間、特に水やりなどせず外に置いて日々観察していたのですが、竹の中には雑草やミミズや微生物や菌が暮らしており、人の手など必要とせず、植物と土が自ら空気や水を吸ったりはいたりして、竹サイズの小さな生態系を築いている事に喜びを感じていました。

竹ポットの説明書から抜粋

この小さな竹筒に動植物たちの共生の世界が完ぺきな姿で存在します。
私たちがすること、出来ることは、心の目で見ること。
「気持ちよさそうにしているかな」
日々、話しかけるように観察してみるとたくさんの発見があります!
窮屈そうだな、枝ぶりがけんかしてそう、支え合っているみたい・・・
色んな姿を見せてくれます。

■竹筒
竹の乳酸発酵は土の中の微生物環境を育てます。
縦に長い形状なので土の中の空気の通り道、水の動きを呼び込みます。
中にカビのようなものがびっしり張り巡らされますが、これが「菌糸」です。
わずかな水分を吸い取り、この竹ポットの中の環境が恒常的に保たれます。
苗木が健やかに生きる為に欠かせない存在です。

■土
静かな森の中の選定枝をおよそ2年ねかせて自然に出来た腐葉土。
有機物たっぷりなので微生物たちの活動も活発で豊かな命を育んでくれます。

竹ポットは来年作るとして、今年は↓を参考に小さなポットで苗木作りを行いました。
どんぐりポットのつくり方:高田宏臣しぜん講座1

まずは、どんぐり拾い。
カシやコナラやクヌギ、ちょっとだけミズナラ、合計1000個ほどのどんぐりを拾ってきました。

山の中は、意外にリスや動物たちに直食べられているようで簡単には拾えないものなんですね。
カシやシイは比較的道端に落ちていますが、落葉系のコナラやクヌギが大変でした。

どんぐりと一緒に落ち葉も拾いに行ってきました。
通行止めになっている林道の行き止まりには、道路の上に大量の落ち葉。

家族で行って、1時間もかからず土のう袋50袋。
道路の上で、腐って土になっている葉っぱ(腐葉土)も頂いて、素材の準備完了!

いよいよ、どんぐりポット作りです。

どんぐりは、植える前に一日以上水に浸す。
どんぐりの中の虫を追い出します。

炭を最初に入れて、次に落ち葉、燻炭、腐葉土、落ち葉、燻炭、腐葉土、落ち葉。
そして、森の中と同じように、落ち葉の上にどんぐりを置いて、葉っぱを乗せて完成!

土の中にミミズは勿論、ムカデがいたり。
葉っぱは、菌糸が張り巡っている。

小型の蛇が寝ていたり。
こういう虫たちも一緒にポットに入れて、どんぐりと一緒に暮らして頂きましょう。

外周部はビニールに面して空気や水が通りづらいので、枝を差して縦穴となる道を確保!

最後に葉っぱを被せる前に、少量のお水をあげました。

完成したどんぐりポットたちは、欅の木の下へ。
あっという間に、落ち葉の毛布に埋もれる。山と同じ環境になったかな。
山の中でもどんぐりは、葉っぱより先に落ちて葉っぱに埋もれて発芽する。
自然は上手にできてるんだなと、感じます。

どれだけの数が発芽するのか?そもそもいつ発芽するのか?
1000個は植えたけど、全部発芽したら、どうしましょう!?

というわけで、どんぐりポットの完成です。

この木は、次女が生まれた時に発芽したケヤキ。12年経って、今では家より大きい。

植物や動物たちを踏み潰して生きている人間にとって、唯一自然の為に出来る事は木を植える事。
人間の作ったコンクリートやアスファルトを壊していただきましょう。

さて、来年の春か秋かわかりませんが、苗が育てば竹のポットに引越ししようと思います。
それまでに、竹ポットを1000個用意せねばなりませんね!