今年2軒目の石場建て、無事上棟です。
お施主さま、おめでとうございます。
棟梁の坂本さん、おつかれさまでした。
私も初めての多雪区域で、立木選びからの地松の通しの地棟と太鼓の小屋組み、尺の差鴨居で囲む田の字の軸組、尺間の小垂木。この日本の伝統軸組木構造を目の前にして、久しぶりに初めて石場建てを建てた時のことを思い出しました。やっぱり私はこの基本のスタイルが好きなんだなと。
今後、もう何回もできないような民家の設計に関わらせていただきました。
ありがとうございました。


今回の建前は、刻み間違いは一ヶ所もなく、丸太も含めた仕口の加減も抜群で全ての仕口がきつすぎずきついという具合で、熟練の仕事の凄さを見せつけられました。当たり前のことを当たり前にこなすことがプロの仕事だと言われているようでした。
棟梁の坂本さんは今年74歳、事務仕事から現場の段取りそして墨付けまで一人でこなされていましたが、本当に大工の仕事がお好きなようで、請け負いの仕事は疲れるが、木と向き合う仕事はおもしろいとの事。

地棟の上に立ち、合掌をおさめる坂本さん。
これを生きがい(IKIGAI)とよぶのですね。

建前見学会にご参加いただいた皆様、ありがとうがとうございました。
参加者は、いろんな業種の建築関係の方々から、遠くは九州から来ていただいた一般の方々まで、様々でした。この建前を見に来るぐらいなので、伝統工法に興味をお持ちの方が多く、参加者同士でのお話も弾んでいたようで開催して良かったです。
特に今回の建築関係の方は、林業・大工・左官・設計・現場監督の業種の方が来られていた。
林業の方は木こりさんでしたが、樹齢100年の桧をバイオマス発電に持っていく状況を変えたい。なんとか家に使ってもらえないかと。
大工さんは、天然乾燥で木を生かして使う事ができる手刻みや石場建てを仕事にしたいと。
左官屋さんは、昔ながらのみんなで作る土壁や、地域性のある素材を残していきたいと。
設計の方も、日本の民家が好きで職人の手仕事による家づくりが好きで、伝統的な木の家を設計していきたいと。
それぞれの業種の方から、どうしたら出来るだろうという相談のような話がありましたが、皆さんとお話した内容は結局同じでした。
それは「仲間を集めて仕事を作る」。
そしてなんなら今日はその仲間が全員集合していた。
仲間はそこら中にいっぱいいる、あとは声を出すだけですね。
私も、素材を生産してくれる職人さんや家づくりに関わる職人さんなど仲間に頼りに頼って、何とか踏ん張ってます。

ただ現場にいると、職人から設計までこういう家を作りたい方はたくさんいて、足りていないのは仕事だけということがよく見える。
以前ある方がこう言っていた。
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この状況を少しでも好転させていくためにできるのは、依頼主との打ち合わせで提案力のある立場のいる方々でしょう。
伝統的な工構法を続けている工務店や大工さん、地元の素材を身近に感じてもらえる素材生産者、意地を貫く設計者。
「価値があるから」建てるのはなく、「住みたいから」依頼主は求めてきてくれるのだと、常々感じています。
我々が伝えられることは、「気持ちが良くって、長持ちするよ」と「できるから、やれることを取り組みましょう」の二つですね。
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この言葉の重みをしっかり受けとる。

さて今回は建前見学会と同時に、石場建ての建前を経験したい方も募集させていただいたところ、大工さんや大工を目指している若者や大学生など5名が建前に参加してくれました。
他に応援で木彩の若手の大工2人と、水野設計室の山岡。私を除いて平均20代前半の若手が8人集まりました。
なかでも大工志塾の卒塾生が1人と塾生が2人と来季の入塾予定者が1人。
大工志塾には、いつもお世話になっております。

インターンとして3日間通しで来てくれたAさんとKさん。
東京から来られた A さんは、先月水野設計室のインターンで2週間来ていただき、その際にぜひ建前も手伝いたいとの事で、今回2回目のインターンで参加してくれました。
まだ 19 歳の若者ですが、小さい頃からの大工の夢に向かって、今は手刻みを学べる親方を探しているとの事。

大工経験のある K さんも、インターンとして参加してくれました。
きっかけは、他の見学会に参加いただいた時に出会い、元大工と聞いて私が一方的に建前に誘って参加していただきました。
地棟の上で合掌をおさめている青い服が K さん。他の大工よりも先に地棟に上がり活躍してくれました。
常に落ち着いて淡々と作業する印象の K さんは職人向きだと感じますが、これからどんな道に進んでいくのか楽しみです。できれば、手刻みの仕事に関わってくれたらいいですね。

大工仕事の中でも、手刻みの石場建ての建前は、見ていて別格に楽しい。
作業している大工さん達もそう思っている方が多いような気します。
出来れば刻みから合流して、刻んだものを自ら建前をして、なんなら餅投げまで経験してほしい。多分そこまでやれば、しっかり大工という仕事にハマるんじゃないかなと。
今も、手刻みの石場建ての仕事を準備中です。
もし興味のある方がいらっしゃれば、親方衆に相談しますので、お気軽にご連絡下さい。

建前が終わった後、若者たちは残って何やらお話中。伝統工法の家づくりという同じ価値観を持った同世代とのお話は、刺激があってたのしいでのでしょう。こういう場も、たくさん作ってあげたいですね。
いつも建前は1人で、見学者を案内しながら写真撮ってドローン飛ばしてバタバタしてましたが、今回から山岡さんが見学者やインターンの対応や写真を撮ってくれるおかげで、私は大工さんや見学者とゆっくり話す時間や大工仕事を手伝う時間が増えました。
私も仲間が増えたことで、これから色々挑戦していきたいです。
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こちらは新しく開設したスタッフのインスタグラムアカウントです。
最近は山岡さんが日々何か更新しているはず・・・なので、ご覧頂ければ幸いです。

関ケ原の石場建て、8月の盆過ぎには竹小舞の姿で構造見学会を開催する予定です。
プロ向けの竹小舞・土塗作業も予定しています。
皆さまのお越しをお待ちしています。
では、最後に建前の様子です。





























最後までご覧いただき、ありがとうございました。

