【ご案内】3月31日 三和土ワークショップ

静岡の石場建て9 土壁

荒壁が入りました。
現場の中はしっとりとした空気に変わり、ようやく開口部がはっきり現れました。
差鴨居・小壁を多用しているので、室内の壁は少なめで、南北東西・対角線に視線と風が抜ける。
伝統的な間取りは、ホント良いですね。

木材・大工と同じく、左官も地域性が豊かで、職人さんとのお話がいつも楽しみです。
今回は、豊田の土壁(泥コン)を使っています。
静岡には泥コン屋がもう居ないそうで(?)お隣の愛知県三河地方から持ってきているそうです。
しかし、豊田の泥コン屋も今年で辞めるとの事です。

伝統工法の世界では、引退されていく職人さんは多いのですが、新たに飛び込んでくる若い方もたまに見かけます。ただ、伝統工法の素材の生産体制は、日々減少していることを実感します。
建築素材としての木・土・竹・茅・草などが入って来なければ、伝統工法の家作りは出来ません。
既に待った無しの状態なんですが・・・、100年先の次の次の世代の時にも伝統工法の家作りが選択できるように、こんな家作りが増えていってほしいですね。

今回の竹は、建て主と大工さんたちで採ってきたもの。
建て主も、竹の伐採・調達から、竹割り節取りを行い、竹小舞を編んで、泥まで塗られました。

左官も一段落し、これから大工工事です。
松村さんと二人のお弟子さん、よろしくお願いします!

窓の外には、出来る限り残した緑。

玄関の埋め込みの障子照明。

玄関→茶の間→縁側→緑 (^^)/

2階の屋根裏部屋です。
構造は平屋ですが、意匠は2階建て。

基礎スラブの有りの石場建て。
柱は石の上に立っているだけで、NOアンカー。

深い庇の土縁。

北側正面の玄関は真壁。

いろんな高さが、上手くいきました。

石場建てと下屋の水平ラインは船のようで、軽やかです!