三和土ワークショップ、無事終わりました。
報告の前に、次回の予告です。
土が余っているので・・・、また行います!
体験してみたい方、お話をお聞きしたい方、ワイワイしたい方、ぜひお越し下さい。
当日は、多治見の左官職人の吉田さんに教えて頂きながらの作業です 。
また、小屋の隣には、畑や田んぼ、そして解体中の古民家があります。
田舎暮らしの話、古民家の話、田畑の話など「自然に寄り添った暮らし」のお話なども出来たらいいなと思っています。
日 時:2019年 12月 8日(日)
集合時間 10:00 ※雨天決行
場 所:水野設計室
(岐阜県加茂郡八百津町錦織1152-2)
※ 直接車でお越しください。
持ち物:軍手・作業用の服と長靴・お飲み物
参加者:どなたさまでもOKです。
申込み:お問合せ 又は 電話(0574-43-1603)
さて、今回三和土のワークショップをやる事に至った経緯です。
ある現場で、玄関土間を念願の三和土で仕上げですることになったのですが、三和土とはどんなもので、どんな仕上がりで、維持管理はどの程度必要か・・・?というような事を、建て主と一緒に実際見ようという事になり、まずは我が家で試にやってみることになりました。
今回は、特に予算も抑えて気軽にできる方法を試作してみました。
私も出来ればコンクリートは使わず、呼吸をする土(三和土)を使いたい。
暮らす人が補修しながら使い続けていく昔からの三和土は、土壁の家に相応しい。
・・・と思いながらも、予算や維持管理などを知らない事を言い訳に、勧めていませんでした。
というわけで今回は、まず結果から。
まだ半月しか経過していませんが、思っていたより施工も仕上がりも良さそうです!
というわけで、三和土ワークショップのご報告です。
以下の配合で行いました。
土 | バケツ4杯 | 40L |
石灰 | バケツ1杯 | 10L |
にがり | お椀1杯 | |
水(適量) | バケツ半分 | 5L |
今回の土と石灰の量は以下の通りです。
約7坪の施工面積 = 土1.8㎥(2t車×1杯) + 石灰0.48㎥(20kg×21袋) + にがり(1袋) + 水
3坪(10.0㎡)の場合の目安です。
厚み | 真砂土 | 消石灰 | 合計 |
15.0cm → 10cm | 1.2㎥ | 0.30㎥(30袋) | 1.50㎥ |
12.5cm → 8.0cm | 1.0㎥ | 0.25㎥(25袋) | 1.25㎥ |
10.0cm → 6.0cm | 0.8㎥ | 0.20㎥(20袋) | 1.00㎥ |
約7坪の施工面積 = 50L/練り × 46回 ※4人/日
1回目練り(2時間)+1回目叩き(1時間)+2回目練り(2時間)+仕上げ叩き(2時間)
まずは、土堀から。三和土の厚み100mm目標でしたが、疲れたところで終了(笑)
砕石を敷いて締め固めて、約70mmの三和土の厚みが確保できそうです。
さて、今回使った土はこちら。
地元の泥コン屋さんに三和土用に調整して頂いた赤土。
こちらは消石灰。
今回は、ホームセンターで購入。
こちらはニガリの代用としてホームセンターの「塩化マグネシウム」。
調整用の水に溶かして使いました。
ミキサーで攪拌。
材料の配合は、事前に試作をして決定。
水分は現場の土や砕石の水分量、当日の湿気、叩いた感触で調整しながら進めました。
1回目の下打ちは砂利入りの土を70mm入れて40mmまで叩いて、2回目は50mm入れて叩いて仕上げる計画です。
まずは土を入れて平らに均す。
いよいよ叩き開始。
1回目の叩きは、6帖の土間を1時間もかからずに終了。
水分の上り初めで締るぐらいを目標に叩きます。
土を配合して運ぶ時間の方が長いぐらいですね。
1回目が叩き終わったら、2回目の土を配合してまた叩く。
石の隙間など木槌で叩けない箇所は、地鏝で叩く。
今回は民家の納屋なので、最後に蓆【むしろ】を敷いて叩いて仕上げました。
養生期間は、今日で半月が過ぎました。
話には聞いてましたが、ホントに硬化してます!
こんな雰囲気です。
写真ではどうだかわかりませんが、土壁に三和土はしっとり感が最高です。
実は、一日やるつもりが14:00には終わってしまい、急遽別の場所でもやりました。
ここは屋根下の屋外です。屋内との違いを見る為の参考にとやってみました。
仕上がりはこんな感じで、今のところは屋内と変わらず締っている印象です。
休憩時間。ポカポカ陽気の木陰の下で、左官談話。
毎回、少人数のワークショップですが、初めて同士の人たちも共通の話題で話が弾み、少しづつですが毎回広がっているような気がします。
今後も継続して企画して、伝統工法仲間の輪を広げていきたいです!
参加して頂いた皆様、ありがとうございました。
また、経過もお伝えしたいと思います。