【ご案内】3月31日 三和土ワークショップ

八百津の茅葺き(解体)

八百津茅葺き

私の暮らす八百津の錦織地区には5つの茅葺き民家があります。
この春、一つが解体されることになり写真を撮らせて頂きました。

江戸の終わりか明治の初めの頃だと思います、当時の古材で作られた35坪ほど茅葺き。

下の写真は、戦前の昭和17年(1942年)の錦織地区の全景写真。
今から約80年前(江戸時代の終わりから75年後)ですが、この地域の半分以上は茅葺きの家だったことがわかります。川向うの街道沿いの家はほとんど瓦です。点々と建っている山間部の農家では、火が燃え移る恐れも少なく、台風被害も少なかったのか、当時も多く残っていたようです。

八百津茅葺き

茅葺きの解体は初めて見ましたが、木と茅と土で構成される生き物が無秩序に破壊されているように感じました。

今の家は、元に戻す方法を知らないのに自然を壊し、将来帰る場所のない物で家を作る。
昔の家は、自然の一部を借りて作り、役目を終えたら自然に還る。

この家が建てられていた頃から、まだ150年しか経っていないの大きく変わりましたね。

昔の家作りは、自然に従い、長持ちさせて、未来(今)に自然を残してくれている。
今の家作りは、自然に逆らい、短い快適さを求めすぎて、未来にゴミを残している。
もちろん昔と同じは難しいですが、今できる事は何かを考えないといけませんね。

私も早く、未来に大切なものを引き継ぐ仕事ができるようにならねばです。

八百津茅葺き