風の森の土壁4 建築士が市場で丸太を買う

昨年の暮れに、材木屋の東桧さんにお願いして市場廻りをしました。

今まで並んでいる丸太を見た事はありましたが、自分で買おうと思って見みるのは初めてです。

私が欲しいと思っていたのは、現しで使える丸太の太鼓梁、長くてあまり太くなくて曲がっている力強そうな松。手刻みの伝統工法をやっているのに、一般的な住宅と一緒ではもったいない。やはり、大工の手刻みの見せ場である、丸太組に憧れます。

市場を歩いていると、10Mを越える長い松や、しびれる曲がりの松や、趣を感じる栗とか、杉桧の以外の材料に、目がいってしまう。あの家のあそこには、こういう丸太が使えたなとか、この丸太をこう使いたいなとか、想像もどんどん膨らむ。
定期的に市場に来て、頭をほぐす事は必要ですね。

木の見方も少し教えて頂きました。
年輪の詰まり具合や、赤身部分の色の事など。

例えば下の写真は、切断面の赤身の大きさが違う。
左は小さいですが、右は赤身が張ってて、良さそうですね。

下の写真は、赤身の芯の位置の違い。
左は中心からずれていますが、右はほぼ中心で素直なんでしょうね。

木の曲がりや癖も、元と末を見比べると良く見える。
実は縦方向にだけ曲がっている木は少なく、横に曲がっている木も多いのですね。

・・・

という事で、選んできました。
次に製材所に運んで、天然乾燥に入る前に、側面を落として太鼓にする為の製材です。
丸太から太鼓にするのは、乾燥から刻みまで、いろいろ都合が良いのですからね。

長さ7m。製材機の上に載せると、思ったより縦に曲がってますね。

市場では、横には曲がっていないように見えましたが、ちょっと元で曲がってる。


うんうん、良い感じ。
次は栗の木、ちょっと短くて細身のおしゃれな栗です。

太鼓の製材が終わったら、次は皮むきです。
皮むきは虫が入らないように、また乾燥を促す為に行います。

手作業での皮むきは、なかなかのハードワーク。これは夏には出来ない、冬の作業ですね。
松・栗・桧と皮むきしましたが、樹種によって硬さ・香り・皮質など違いも知ることができて、いい経験になりました。

また今年の冬に、市場で材木見に行き、買うのが楽しみです。
これらの松・栗は未だ行先は決まっていないので、これから設計作業に入る物件で、使っていきたいと思います。

こちらの太鼓梁、ご希望の方がいらっしゃれば、設計のご依頼お待ちしています!