【ご案内】3月31日 三和土ワークショップ

音楽家の家2 プランと予算

音楽家の家は、土地探しから始まった「石場建て」の家作りです。
これから家作りをお考えの方に、家作りの流れを紹介しています。
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現場の様子は、Instagram で発信しています!
施主:@derkoeniginthule (English)
水野:@mizunosekkei

現場見学も随時受付中です。
ご興味のある方はご連絡下さい。

 


 

はじめに

2回目は「プランと予算」。
まずは、ご要望やご予算をお聞きし、土地を拝見してから、ラフプラン+予算計画をご提案します。

 

ラフプラン

ラフプランは、配置や平面や断面などですね。

 

ラフプランと言っても、測量を行い、法規制の調査や周辺地盤の調査もします。
構造即意匠の伝統工法の家は、ラフプランの間取りと同時に「脚固め・差鴨居・梁桁・小屋の伏図」と「矩計・軸組図・土壁の配置」も、大まかに決めています。
基礎の方針、石据えや雨水の浸透計画から造園など、敷地内で必要な土木のプランも提案します。

 

ラフプランで大事なことは、ご要望とご予算に無理がないかの確認です。
ご要望を優先すれば、ご予算が増えます。
逆に、ご予算が決まっていれば、実現できないご要望が出てきます。

 

予算

総予算の目安は、建築工事 100 とすると、他に消費税 10+設計料 10+その他 20 が必要。

 

「その他 20」は、物件ごとに異なりますが、外構+造園+地盤改良+給湯・空調+薪ストーブ+家具+(解体 or 造成+水道引込)+申請料・火災保険・登記・手数料・諸費用+などです。
※ 土地とローン関係費は含まず

面積と坪単価

ラフプランの時の予算計画は、面積と坪単価でご提案します。
建築工事 3,000 万円 の石場建て でも仕様(坪単価)は様々です。

①  85万円/坪 × 35坪 = 3,000 万円

② 100万円/坪 × 30坪 = 3,000 万円

③ 120万円/坪 × 25坪 = 3,000 万円

 

例えば、以下のようことで坪単価は変動します。

平面

形状が、整形か、凹凸があるか。
部屋数、和室数。壁の長さ。
床面積に含まれない「外部空間・吹抜空間・ロフト・高天井」の面積。

 

断面

平屋か、厨子二階か、二階建てか。建物の高さ。

 

屋根

軒の出、けらばの出、屋根の枚数、谷隅の数、小屋組みの仕様。
(基本は、いぶしの和瓦)

 

構造

差鴨居や丸太の本数、構造材の断面寸法。材積。
(基本は、手刻み・土壁)

 

基礎

コンクリート基礎の有無、加工石か自然石か。
(基本は、石場建て)

 

建具

メーカーサッシか、建具屋製作の木製建具か。建具の本数。
(基本、内部建具は建具屋製作)
(出来たらメーカーサッシは使いたくない)

 

仕上げ

壁は、真壁か大壁か。板張り仕上げか、左官仕上げか。
天井を作るか、小屋裏現しか。踏み天か。
床は、板か畳か。玄関は土間か。
それぞれ、素材と仕様。断熱材。

 

設備

キッチンや洗面は、既製品か造作か。収納は。

  

 

上記のようなことで坪単価は 85~120万円以上 / 坪 で変動します。 

通常は、お客様のご要望をお聞きして、私が面積と坪単価のバランスをとって、ラフプランとご予算をご提案させて頂いています。

今回も当初のラフプランから、面積や仕様を調整しながら、ご予算と相談して、ラフプランと予算を固めていきました。

 

次回は、職人に依頼です。