名古屋の石場建て3 建築確認完了

1年延びてましたが、今年に入り建築確認を下ろして、ようやく工事が始まります。
名古屋市内の一種低層で、宅造区域の斜面の土地。
容積・建ぺいの余力は1%以下、北側も道路も斜線の余裕は10cm以下。
小さな土地に、縦横限界ギリギリいっぱいで 99㎡(30坪) の二階建てです。

構造は厨子二階、黄大津の真壁と木製建具で、足元フリーの石場建てです。
棟持柱と地棟に登梁の大屋根、その下を下屋と庇が廻る和風の構えです。
土中に布基礎を埋め、目線の高さになる礎石と土間は、蛭川御影と三和土でいきます。
ついでに告示273でシックハウスの給気もフリーです。

売れ残っていた厳しい建築条件の土地に石場建て。この計画に、途中幾度となく心が折れ、数えきれない後悔を重ねましたが(笑)、なんとか適合判定と確認申請が下りました。
緑区の大高城址付近で、道路を挟んで保育園と小学校に隣接した土地です。
たくさんの子供たちに、楽しい仕事(=伝統工法の家作り)を見せつけてやる予定です。

さてこの家の建て主は、若い大工です。
5年前に私の見学会に来て頂いたのが最初の出会いでした。当時25歳の彼は伝統工法の家を建てる棟梁になると言っており、その2年後には設計の依頼に来られた。そして3年間の実戦を積み、刻み小屋も新たに建設して、いよいよ自邸の着工です。

もう後には退けない所まで行っている20代の彼の加速度は凄いですね。
30代を使い切ってしまった私は残り時間も少なくなり始めましたが、40代の10年間も若い彼らのスピードに置いて行かれないメンタルが必要ですね。

今日は、土木の打ち合わせと、敷地と模型で建物や建て方の流れの確認。
この現場では、見学会やワークショップを多く開催して、一般の方に伝統工法の楽しさを知って頂く事は勿論ですが、特に若い職人さんとの横の繋がりを広げる現場にしていく予定です。

施工は、紬建築