八百津にて、地域の人たちによる農家民宿(ゲストハウス)の準備が始まりました。
舗装されていない山道を進み、見渡す限り自然の中に取り残された民家が、民宿として新たに生まれ変わります。
私の住む町の民家を生かす仕事に携わることは、大袈裟ですが民家を一軒救ったような、地域の力になったような、とてもいい気分ですね。
大正時代に建てられた、45坪(150㎡)の平屋の民家。
去年まで暮らされており、雨漏りも無く、不同沈下も少なく、リフォームも40年ほど前で余計な手が入っていない民家です。
地盤は増幅率0.8以下、土壁・小壁・差し鴨居など耐震要素もあるので、足元の剛性と劣化部分の補修を中心に補強します。
一部模様替えはしますが、このままの姿で残すことが出来るので、ここから後100年、築200年まで生きてほしいです。
農家民宿と言っても、用途は宿泊業なので、旅館業の許可が必要です。
建物が100㎡を超えている為、消防設備の手続きを行い、旅館業法の要件を満足させて、用途変更の建築確認申請を済ませました。
この場所が、地域の風景や風土を伝える場所になりますように。