2020年10月竣工/岐阜県柳津町
[民家再生/二階建て:305.2㎡(92.3坪)]
大工 各務涼太 各務工務店
設計 水野友洋 水野設計室
建物概要
昭和初期に建てられた民家の再生、愛知の茅葺き再生に続き、二軒目の民家再生です。
建て主は、子育てを終えたご夫婦。終の棲家とする為の民家再生。
ご要望は、コンパクトで良いので生活空間を一階に配置し、冬の寒さを和らげること。座敷や仏間は補修のみで現状のまま、二階の7部屋はお子様たちが遊びに来た時の居場所にとのこと。
この民家は昭和と平成にリフォームをされていたが、そのリフォームが原因となってひどく傷んでいた。仮解体の時点で、リフォームされた部分の土台や柱や土壁が9割以上使えない事を確認した。今回はリフォーム部分を中心に、柱・梁・脚固め・土壁・基礎を全面改修する計画とした。
外観は竣工当初の姿に戻し、内部は構造即意匠の真壁と、居住空間の温熱環境にも配慮しました。南面の黒漆喰の真壁と豆砂利洗い出しの腰壁、木手摺や木塀や名栗、木製建具や古建具など、民家の良さを引き出せたと思います。
一年目の冬には建て主さんより「暖かく快適に過ごしています」とご連絡を頂き、お子様からは「旅館のようです」とのお言葉。意匠の真壁と温熱環境の外断熱が上手く機能したようです。
1.竣工風景
2.施工風景
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