12月29日(日) 天白石場建て 完成見学会

静岡の石場建て13 名栗

もう3カ月も過ぎましたが、2月にお引き渡しした、静岡の石場建てです。

今回は名栗の紹介です。
一枚目の階段の手すりは、栗の六角名栗。
二枚目の玄関の式台は、杉の名栗。

始めは図面に式台(材種指定なし・ハツリ仕上げ)と書いておいた所、棟梁の松村さんが準備してくれた特上の杉板を、向井さん(ちょうなはつり 名栗加工 むか井)にハツリの加工して頂き、素敵な式台が出来ました。
足の裏で感じる「柔らかな杉とハツリの跡」は、思わず二度踏みする贅沢さです。
そして、その式台と一緒に届いたのが、ハツリ加工された手摺のサンプル。
建て主さんも実際に触れて、即答で決定。というわけで、松村さんに取り付けて頂いた。
手摺も握った感触が気持ちよくて、こちらも握り直してしまう気持ち良さです。

名栗を経験させて頂き設計の楽しみが増えました。
今後も名栗に相応しい民家を設計していきたいですね。

こちらは、建具屋さんの仕事です。
一枚目は組子の障子、二枚目はオリジナルで作られた手掛け、三枚目はアップで取り忘れた筬欄間、四枚目は外部の木製建具。

松村さんの建具屋さんは、丸太から仕入れている建具屋さんで、材料が素晴らしい。
木製建具の納まりも、材料と技術により、驚きの気密性でした。
大工さんや左官屋さんと同じように、建具屋さんも材料の事を知り、材料のくせや状態をコントロールする事で、一つ上の仕事に繋がるんですね。

こちらは、松村さんにお薦め頂いた樋。
他にも収納や照明など今回意匠の仕様は、ほとんど松村さんのお薦めにお任せです(笑)。
ちなみに素敵なお庭も、木ごころ工房作 (爆) 。

素晴らしい棟梁は、センスも技術もあり、他の職人や建て主からの信頼がある。
さらにその上の棟梁は、他の職人や周りの仲間を引っ張り上げるんですね。
私も成長して、また一緒に仕事をさせて頂きたいです。

さて、こちらは2月末の見学会の様子です。
建て主様には、見学会を開催させて頂きありがとうございました。
落ち着いたら、またお邪魔させて頂きたいです。

実はこちらの建て主様は、家作りを通して、建築関係者以上に建築にお詳しい。
特にサスティナブルに繋がる設備関係の事は、私も教えて頂きたいことが沢山あります。
次回伺った時には、そのあたりのレポートもしたいと思います!お楽しみに。

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今は、静岡の石場建ての施工途中の地味(笑)な建築写真をシェアしてます。
インスタ映えしてませんが、良かったら見て下さいね。
@mizunosekkei