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愛知の茅葺き再生

2020年2月竣工/愛知県幸田町
[内外真壁 茅葺き民家の再生/平屋:123.0㎡(37.2坪)]

大工 佐藤俊伸 山七建築工房
屋根 杉山信義 飛騨かやぶき
設計 水野友洋 水野設計室

建主 https://kota.tsuchikabe.com/

建物概要

 

100年以上昔の茅葺き民家の再生。私自身初めての民家再生。
建て主は、子育て中のご夫婦。文化財関係のお仕事をされていたご夫婦、民家を守る活動をされていた中、誰も買い手がつかず解体を待っていた茅葺き民家がどうしても気になったようで、ご相談を受けました。建物を始め見た時は、さすがに無理・・・と思いましたが、建て主とお話させて頂いて、手に入れるものと犠牲にするものがしっかり整理できる方だったので、この人なら大丈夫と思い再生のお手伝いさせて頂きました。

 

 

こちらは、最初の方の話し合いで建て主に用意して頂いたご要望。民家の為にやるべき事と予算を天秤にかけて提案させて頂きましたが、建て主さんの最終判断はベストだったと思います。茅葺の職人さん探しは難航しましたが、飛騨かやぶきの杉山さんと巡り合うことができた事も幸運でした。

文化財関係に関わっている建て主さんには、民家の事をもっと知って頂く為や、暮らし始めてからの維持管理、また敷地内の他の建物も自分で修繕したいとの事だったので、ご夫婦で家作りにどんどん参加して頂きました。
練習台として私の家の小屋の竹小舞や荒壁や三和土のワークショップに参加して頂いたり、茅刈りや茅葺きのワークショップに一緒に参加したり、半ば私に付きあって頂きながら練習を積んで、いざ自分の家作りが始まりました。

最終的には、一部解体、構造材の洗いと磨き、土と竹の再利用による荒壁と大直し、小屋裏の内部の茅葺き現し仕上げ、三和土の施工、囲炉裏の製作まで、建て主がされました。暮らし始めてからは、小屋の土葺き瓦の補修、土壁の左官補修などもされています。

家作りが一段落した現在は、月に数回の囲炉裏飯で料理の腕を上げ、庭では環境改善。屋根裏では、蚕を飼い、糸を紡いで織機で布を織り、草木染めに挑戦。
参考になるかわかりませんが、古民家暮らしにご興味がある方は、建て主さんをご紹介いたしますよ。
建て主のBlog(https://kota.tsuchikabe.com/

 

 

 

1.竣工風景

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2.施工風景

 

 

3.図面

 

 

 

4.改修前風景

 

 

 

 

 

 

 

5.記事一覧