【ご案内】3月31日 三和土ワークショップ

音楽家の家5 石場建ての設計

 

音楽家の家は、土地探しから始まった「石場建て」の家作りです。
これから家作りをお考えの方に、家作りの流れを紹介しています。
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現場の様子は、Instagram で発信しています!
施主:@derkoeniginthule (English)
水野:@mizunosekkei

現場見学も随時受付中です。
ご興味のある方はご連絡下さい。


 

はじめに

5回目は「石場建ての設計」。

今回は、設計する時に考えている事です。
「石場建て」については、いつもまとまらず下書きで終わってましたが、初めて最後まで書ききる事が出来ました。

 

私の家作りの変遷

2010年から始めた設計の仕事。
自然素材の家作りから始まり、木組み・土壁・石場建て、そして真壁と変わってきました。
その後、茅葺にぶつかり、土中環境を経て、土を育てる事と、考えが変化してきました。
その変遷を見て頂く事で、石場建ての素晴らしさをお伝えできればと思います。

自然素材の家作りを少しでも考えた事がある方には、共感頂ける所があると思います。
少し長いですが、お付き合いいただければ幸いです。

 

 

2010年 自然素材で家を作りたい

2010年頃、最初は自然素材の家作りからスタートしました。
流行りのおしゃれ住宅を設計しなきゃ、思っていた頃の話。

 

 

2012年 無垢の木で家を作りたい【木組み】

2012年頃、手刻みの家作りを見て、天然乾燥材の良さを知ってしまった。
もうプレカットの家作りには、戻れなくなった頃の話。

 

 

2013年 本当の自然素材で家を作りたい【土壁】

2013年頃、木組みの家にプラスターボードが似合わない事に気づいた。
迷うことなく土壁の家作りをやろう、と思った頃の話。

 

 

2014年 伝統工法の家を作りたい【石場建て】

2014年頃、木組み・土壁なのに、石場建てをやらない理由がなくなった。
迷わず石場建てをやろう、と思った頃の話。

 

 

2016年 永く生き続ける家を作りたい【真壁】

2016年頃、ずっと探してきた「私が心から提案したい家」をやっと見つけた。
それは、私が子供の頃から暮らしてきた、明治時代に建った石場建ての「私の家」だった。

 

 

2018年 民家を作りたい【茅葺きと囲炉裏】

2018年頃、石場建てを作ってはいたが、100年後の古民家には程遠かった。
「昔の人たちの土俵」に上がる為には、草で屋根を葺くしかないと考えていた頃の話。

 

 

2020年 土の上の石場建て【石場建ての基礎】

「昔の人たちの土俵」に上がる為には、基礎をコンクリートで逃げない事。
半分以上諦めていた時に、奇跡的に「土中環境」に出会った頃の話。

 

 

2022年 根の上の石場建て【実生の庭】

昔の人たちは、家を作る事ですら、自然を壊さず、土を育ててきた事に気づいた。
時間がかかったけど、やっと「昔の人たちの土俵」を肉眼で確認した。

 

 

さいごに

ようやく「昔の人たちの土俵」が見えた。まだ、土俵の上がり方がわからない。
続きは、土俵に上がったら、その時の景色を書こうと思います。
最後まで、お付き合いありがとうございました。